これが尾道弁じゃあ
『尾道弁』という定義は、すこぶる難しい。『尾道弁』なのか『備後弁』なのか、それとも『備前・備中弁』なのか。尾道は、広島安芸文化圏より岡山備中備前文化圏に近いのは確かだ。
尾道の中にも地域によって、随分と異なった「ことば」があるようだけれど、とにかく2004年度の広域合併以前の尾道市の行政区域内で使われている「ことば」を『尾道弁』と解釈してみた。中でも『尾道弁』には、「まち(商人)ことば」と「漁師ことば」に大別され、「漁師ことば」にも吉和、御所、尾崎の三種類があることだけは、付しておこう。
また掲載した『尾道弁』の意味については、吾輩の勝手な思い込みによるものを書き込んでみたもので...。要するにあまり信ぴょう性がなく、学問的な裏付けもないが、それでも聞き込みによるリアリティはあるのだと自負している。最後にこの場を借りて、快く吾輩のインタビュ−に応じてくださった多くの人々に心より感謝したい。
*リニュ−アルした時点での最新の尾道弁コレクションは赤色で表示する。
尾道弁の『あ行』じゃ
ああじゃこうじゃ⇒あれやこれや
あぎょう⇒上げよう(例.ええ子じゃけい、これあぎょう)
あずる⇒苦労する(例.子供の宿題であずる)
あ、ほうねぇ⇒なるほど
ありょう⇒あれを(例.ありょう、しゃんしょう)
あんなぁ⇒あの人は(例.あんなぁ、ええ子よ)
あんやん⇒兄さん
いお⇒魚(例.いおは,うまあけぇのう)
いさば⇒鱶の子=転じて相手を見下げることば(例.このいさばが)
いたしい⇒難しい(例.こりゃあ、わしにゃいたしいで)
いっこも⇒何にも(例.いっこも、見れん)
いなす⇒呑み込む。帰す。(例.早う、いなせぇ)
いなげな⇒変な、おかしな(例.いなげな所じゃ、いなげな味じゃ)
いぬる⇒帰る(例.わしゃぁ、もういぬるでぇ)
いんやぁ⇒嫌だ。言いなさい。(例.あの人にいんやぁ)
うち⇒私(女ことば)(例.うちゃ、知らんよ)
うまあ⇒美味しい(こりゃあ、うまあのうや)
ええ⇒優れている(例.この絵のほうが、ええでぇ)
えっと⇒沢山(例.こりゃぁ、えっとあるは!)
えらい⇒疲れた(例.仕事をし過ぎて、えらいわぁ)
おおけえ⇒大きい(例.これはおおけえなあ)
おごうさん⇒奥さん(例.おごうさん、さかなは要らんきゃあ)
おじんじょう⇒正座(例.おじんじょうしなさい)
おせ⇒大人(餓鬼のくせに、おせを言うなぁ)
おどれ⇒お前の見下げたことば(例.おどりゃぁ、なにするんじゃ)
おはようした⇒お早うございます
おみゃあ⇒お前(例.おみゃあらぁ、何しとんか)
おらぶ⇒叫ぶ(例.オランダ人がベランダでおらんだ)
おらん⇒居ない(例.だれもおらんでぇ)
尾道弁の『か行』じゃ
がっそう⇒だらしなく髪を伸ばす(例.おみゃあの頭は大がっそうじゃ)
かばちたれる⇒でしゃばる(例.かばちたれるな!)
かわりばんこ⇒順番に(例.変わりばんこにしてくれ)
がんつう⇒蟹の総称
がんぼう⇒利かん坊(例.あいつぁ、がんぼうったれだった)
きっぽ⇒じゃりっぱげ
ぎり⇒つむじ
きる⇒打つ(例.こんどはわしにバットで切らせぇや)
きょうてい⇒恐い(例.そりゃぁ、きょうていのぅ)
くれぇや⇒呉れないか(例.ちいとばぁ、くれぇや)
きゃんきゃ⇒来ない(例.あの人は、きゃんきゃ)
けぼ⇒潔癖性(例.あいつぁあ、大けぼじゃけぇ)
こかあ⇒ここは(例.こかあ、どこきゃあのう)
こげる⇒欠ける(例.茶わんがこげた)
こさげる⇒全部残さずに(削り)とる。衝突して削りとる。(車をこさげる)
こらえん⇒ゆるさない(例.そんなことしたら、こらえんよ)
こんぎゃぁな⇒このような(例.こんぎゃあなことが出来るか)
こんにゃあつらぁ⇒このやからは(例.こんにゃあつらぁ、悪よ)
尾道弁の『さ行』じゃ
さげる⇒ものをもつ(例.バケツをさげる)
さでくりかえす⇒ハチャメチャにひっくり返す
さばく⇒散らかす(例.そんなにさばくな)
さばる⇒何かに掴まる(例.その取っ手にさばりにゃぁ)
さんにょう⇒計算(例.さんにょうしてくれ)
しごう⇒処置(例.魚のしごうする)
したゃあ⇒したい(例.それがしたゃあけぇ)
じなくそ⇒いかげんなこと(例.じなくそばぁゆうな!)
しまやんのぅ⇒しまうよねぇ(例.年じゃけぇ、忘れてしまやんのぅ)
じゃけぇ⇒だから(例.じゃけえ、言うたじゃろうが)
しゃんしょう⇒しましょう(例.そうしゃんしょう)
じゃんす⇒であります(例.ありゃぁ、立派な青年じゃんすで)
すえる⇒たべものが傷むこと(例.そりゃぁ、すえっとるでぇ)
すげえ⇒凄い(例.おみゃあは、すげえことするなあ)
すばぶる⇒しゃぶりついて食べる(例.その骨をすばぶってみぃ)
ずえる⇒崩れる(例.あそかぁ、ずえるでぇ)
せにゃあ⇒しなければ(例.早う勉強せにゃあ)
尾道弁の『た行』じゃ
たあぎゃあな⇒いいかげんな(例.たあぎゃあなことばぁ、言うな)
たいぎい⇒しんどい、やる気がおこらない
たう⇒届く(例.足がたうきゃあ)
たれる⇒しゃべる(例.かばちばぁ、たれるな!)
たんびゅう⇒たびたび(例.つろ−てたんびゅう行こうでぇ)
ちいたぁ⇒少しは(例.ちいたぁ、疲れたろう)
ちいとばぁ⇒少しは(例.ちいとばぁ、くれぇや)
ちびる⇒擦り減る(例.この下駄ちびたのぅ)
つきゃあ⇒ください(例.これをつきゃあ)
つろ−て⇒一緒に(例.つろ−て行ってくれぇ)
つんどる⇒閉まっている(例.もうつんどらあ)
てご⇒手伝い(例.てごうしてくれ)
どうじゃらかあじゃら⇒あれやこれや
どうしょん⇒なにをしているか(例.どうしょんねぇ)
どける⇒空ける(例.降りるけぇ、どけてくれぇ)
どしゃげる⇒ぶつかる(例.車がどしゃげとる)
とらげる⇒納める(例.その本をとらげてくれ)
尾道弁の『な行』じゃ
なせ⇒参加する(例.頼むけぇ、わしもなせてくれ)
なぁ⇒...ではない(そうじゃぁ、なぁどぅ)
にがる⇒鈍痛(例.腹がにがる)
ねきぃ⇒近く(例.暑いけぇ、そうねきにくるなぁ)
ねぶる⇒舌でなめる(例.飴をねぶる)
のうくり⇒ 鱶の子=転じて見下げることば(例.こののうくりが!)
のうする⇒紛失する(例.大事なもんじゃけぇ、のうするなぁ)
のす⇒入れる(例.傘にのしてくれぇ)
尾道弁の『は行』じゃあ
..ばあ⇒..ばかり(例.わるいことばぁする)
はぐいい⇒悔しい(「はがいい」とも言う)
はしる⇒ヒリヒリと痛み(例.目がはしる)
はとうする⇒通せん坊する
はぶてる⇒ふてくされる(例.そう、はぶてなさんなぁ)
ばんこ⇒ たびたび(例.ばんこ遊びやあがって)
ふう⇒恥ずかしい(例.そうなこと、ふうが悪いわ)
ぶさぐる⇒手で強く叩く(例.おみゃぁ、ぶさぐったろうかぁ)
ぶち⇒とびきり(例.ぶち、ええなぁ)
ふたをする⇒戸を閉める(例.早うふたぁせぇ)
ふりーい⇒古い(例.尾道はふりーいまちじゃけぇ)
へいちょう⇒包丁
へえから⇒それから(例.へえから、わしゃぁ好きなんよぅ)
へえじゃけぇ⇒だから(「ほんじゃけぇ」と同意語)
へぶる⇒ばかにする(わしをへぶるんかぁ)
ほいじゃけぇ⇒だから(例.ほいじゃけい、言うたろうが)
ほいで⇒それから(例.ほいで、声をかけたんじゃぁ)
ほいたら⇒そうしたら(例.ほいたら、そりゃあ、何ねぇ)
ほいと⇒乞食
ほっとく⇒そのままにする(例.そんなもん、ほっとけぇ!)
ほれ⇒ 糞(例.ほれくらえ!)
ぼれえ⇒すごく(例.ぼれえ、ええなぁ)
ほんなら⇒それなら(例.ほんなら、いうてみい)
尾道弁の『ま行』じゃあ
まどう⇒弁償する(例.おみゃぁ、ようまどうんかぁ)
みてる⇒なくなる(例.みかんがもうみてたんかぁ)
みやしい⇒平易(例.そんなみやしいことがわからんのか)
みょうた⇒見ていた(例.ようみょうたでぇ)
みれん⇒見ることができない(例.いっこも、見れん)
みんしゃぁ⇒みなさい(例.それみんしゃぁ、言うこと利かんけぇ)
めげる⇒壊れる(例.コンピュ−タ−がめげたでぇ)
もうかり⇒ままかり(魚の名前)
もぶれる⇒まとわりつく(例.子供がもぶれる)
尾道弁の『や行』じゃあ
やおい⇒柔らかい(例.わしは歯が悪いけえ、やおいもんくれぇ)
やらぁ⇒する(例.わしが、やらぁ)
やんやん⇒(実の)お兄さん
ようする⇒大切にする(例.あいつぁ、人のことをようするでぇ)
ようまあ⇒おせっかい(例.そ−に、ようまあするな)
よ−る⇒言っている(例.あいつが、そうよ−たどぅ。)
よ−る⇒している(例.あいつは、笑よ−た)
よ−りゃん⇒云っている(例.ウソばぁよ−りゃん)
よりゃあ⇒よりは(例.それよりゃあ、あっちのほうがええでぇ)
尾道弁の『ら行』じゃあ
りゃんしょう⇒...ましょう(例.戻りゃんしょう)
尾道弁の『わ行』じゃあ
わい⇒私(例.わいが、やらあ)







