日本と違って海外では行列の入国者のことなどお構いなしで、ひたすらマイペースでパスポートチェックをする国が多い。入念にチェックするために時間がかかるのであれば許せるが、どうみてもそうとは思えない。「入国させてやるのだから、おもむろにじっくり時間をかけて...」という訳ではないかも知れぬが、トロトロしていて腹立たしい。
ここローマもその部類に属していた。二つの箇所でパスポートチェックをしていたのだが、相当待たせたあげく、行列も少なくなった頃を見計らったとでも思いたくなるような頃合いに、ようやく三つ目のチェックゲートを増やしたのだ。頭はカリカリ、『意味がわからない!』とはこのことだ。
我々は心を鎮め、国内線に乗り継ぐため、大急ぎでナポリ行きの出発ゲートB14に向かった。こんなときの大きな空港はたまらなくくたびれる。重たいトランクを引きずりながら、足を棒にして5〜600mを小走りに、やっとの思いでついたのがフライト10分前だった。
ホテルのベッドに横になれたのは12月17日の23時55分(日本時間18日午前7時55分)だから、尾道の家を出てから24時間くらい経っているのだと、時差ぼけも知らず、時間の流れを振り返っていた。AZ(アリタリア航空)でのナポリ入りは、正味のフライトが約14時間だったというのに....。
今日は12月18日。メモ書きしたノートに目をやり、一人頭の中でぶつくさ言いながら思い出していたら、アッという間にナポリから一番近い島、吾輩たちがめざすプローチダ島のグランデ港についてしまった。
グランデ港に上陸して、お目当てのコッリチェッラ地区の町並みを見ようとミニバスの1.1€のチケットを購入した。

さて、ミニバスに乗ろうとキョロキョロあたりを見回したが、バス停もバスらしき車両もどこにもない。とにかく探してみるかと、それらしき場所に向かって歩いていった。同行のイタリア人フランチェスカが老婆に話かけ、何か聞いている。彼女曰く「何を言っているのか、さっぱり判らなかった。」どうやら、老婆の訛りがひどく北の生まれのフランチェスカには外国語のようだったらしい。
そんなこんなで、やっとミニバスが来たので乗ろうとしたが、何とドライバー君が言うには「島中を巡るミニバスは故障で今日は動かない!!」。購入したバスチケットは記念の栞となった。
諦めてタクシーを探しに港の桟橋に戻った。今度はタクシーは数台あったが、ドライバーがいない。待っていると、どこからともなくおもむろに先頭車両のドライバーが歩いてきた。漸く出発だ。
5〜6分も走っただろうか、我々は城跡の入口で降ろされた。これから先は進入禁止だという。仕方が無い。それではと、デジカメを片手に路上観察を楽しみながら、急な坂道をテクテク登って行った。

20分もあったら島を一周できるという小さな島の高台に城跡がある。この場所から見えるのが、我々が楽しみにしていたパステルカラーのコッリチェッラ地区の町並みだ。分厚い雲に覆われた空から、ときどき大陽が我々のために明るい日差し与えてくれる。実に美しい!!










