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吉源酒造場

尾道人の遊び心が、由緒正しき造り酒屋の看板にまで..。
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 JR山陽本線尾道駅の北側に三軒家町という地域がある。この一角に「壽齢」というブランドをもつ造り酒屋・吉源酒造場が、風格のある店を構えている。 この吉源酒造場は、創業が安政元年(1854年)というから、実に今年で143年目を迎えることになる。
 「壽齢」は、長寿を祝うという意味で名付けられ、尾道人には馴染みの地酒だった。
 ところが、尾道に一つしかない蔵元も時代の流れで、1981年この三軒家の蔵では酒造りを止めてしまった。以来、十数年が経過した。
 1997年の春、そのことを惜しむ尾道人数名が主人を口説き、新たな「地酒」をつくろうと動いた。
 吉源酒造場当主の吉田均さんは熟考の結果、せめて「壽齢」のブランドだけでも復活させようと、製造を福山市の蔵元に委託し、新たに「おのみち壽齢」を誕生させた。
 歴史を味方にしながら、新たなものへチャレンジする精神は、先々代がつくった蔵元の看板に見る遊び心にも通じている。
 それにしても、よ〜く見ると、空の酒瓶の中には電球がつくように工夫してあるのだ。凄いね、イルミネーションのある蔵元の看板なんて、当時は随分とモダンだったのだろうね。
 「毎日一本づつ酒を飲み干し、空瓶を看板に飾りつけた」と思えるような、とは左党の吾輩の弁。
 


(吉源酒造場 三軒家町☎0848-23-2771)


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