12月初旬の太陽はちょうど尾道水道の上に沈んでゆく。午後4時45分頃、西の空いっぱいに、朱色に燃えあがった、とてつもなく大きな太陽が沈んで行くのを目の当たりにして、その美しさに完璧に魅せられてしまった。
この光景を撮りたいと心のなかで叫んだが、残念無念、そのとき愛用のデジカメを持っていなかった。「明日、この時間にカメラを持って絶対に撮ってやろう!!」と思わず、呟いた。
万全を帰して、午後4時20分頃には、朱に塗られた元浄土寺渡しの桟橋付近に、太陽が沈む西の空に向かって三脚を立て待機した。振り返ると、二つの尾道大橋を前景に東の空に浮かぶ雲たちがうっすらと染まりかけていた。
自然は決して同じ顔を見せてはくれない。昨日のあの朱に燃える夕陽は、見えなかったのだ。
「カメラを四六時中肌身離さず持っていれば、あの夕陽が撮れたのだ」と悔やむばかりだ。カメラマンにはなれないことを吾輩は実感し、落胆した。
読者諸君の優れた感性で、これら一連の写真から、吾輩の見た、あの美しき夕陽を勝手に想像いただければ幸いだ。









