ラジオのニュースで、中国地方もようやく梅雨明けが告げられたが、7月の尾道は気温も高く蒸し暑い。
気温が高いのはまだ良いが、湿度の高いのにはさすがに閉口する。窓を開けっ放し、時折忘れたころに吹き込む爽やかな風を期待するのだが、待てば待つだけ蒸し暑いばかりだ。
吾輩愛用のMACのデスクトップには、未だアップされていない多くのデータが、「いつになったら『路地ニャン画面』に出られるの?」と云っているようないないような。
ボーと画面を眺めていたら、「緑豊かな家」というちょっと気になるホルダー名に退屈そうな目玉が反応したようで、無意識に右手がホルダーをトントン、ノックしていた。
確か4月下旬のころに写したデジカメデータで、天寧寺の牡丹を見て、千光寺山の中腹を歩き、三軒家町に抜けたときに撮った写真だ。ちょうどあの日は「尾道みなと祭り」で、下の町は賑わっていたなぁ。
千光寺山の斜面にうねうねと続く坂道には、爽やかな浜風と明るい日差しが溢れていた。天寧寺を出て、キョロキョロトロトロ歩いていたら、後でわったことだが、いつの間にか志賀直哉の旧居のある文学公園の裏手に来ていたらしい。
最初は廃虚かと思った。壁から屋根に向かって緑の蔦だかりが目玉に入る。一瞬、「へぇ、家が蔦に呑込まれてる!」と思って、ジロジロ観察してみると、アレ、この庭はひょっとしてガーデニングされているような...。待てまて、これはひょっとして表に抜ける裏ゲイト。「アッ、そうか」と吾輩の脳細胞が感知したらしい。これは大昔に来たことのある由緒正しき喫茶店「都わすれ」の裏口だなと判断した。オッホン、吾輩がそう思うのだからきっと間違いない。
そういえば、ここは吾輩が山手の薄汚れたニャン公にバッタリ出会ったところだわい。









