それが、ラトヴィアの首都リガに入り、冗談が冗談でなくなった。バスの車窓から道行く人を眺めていると、信じられない美しいスタイルの女性が目に飛び込んでくる。まるでトップモデルのオンパレードだ。いささか、オーバーかも知れぬが、吾輩にはそんな衝撃だったニャン。
世界遺産の街並みを見学していても、長身の美女たちが、目の前を通り過ぎて行くのだ。
何度も、急いで、カメラに、と思ってみたが、デジカメのはかなさ、立ち上がりに時間がかかり、アッという間に視界から消えてしまう。追いかけて撮りに行く勇気が吾輩にある筈もなく、そんなわけで、残念ながらリガの美女たちは撮り損ねた。
「逃げた魚は大きい」ではないが、網膜に焼き付いた数名の美女たちのカッコよさは筆舌に尽し難い。その事実を裏づれるため、吾輩はお隣の国、リトアニアのカウナスやヴィリニュスで、最善の努力を払ったのだ。
吾輩は考えた。「あちらも歩いていて、こちらも動いていては、所詮アマチュアのカメラマン、うまく撮れるわけがない。」
そんな思索にふけった結果、ひとつの結論に達したのだ。「吾輩がジッとしていればよいのだ。」というわけで、ヴィリニュスの寒空の下、震えながらベンチに座ってシャッターチャンスを待ったのだ。

そんなとき、吾輩の座っているベンチの肘掛けにチョコンとやって来て、けなげな努力をあざ笑うかのように、ジーと白々しく見つめていたのが、このスズメなのだ。

それにしても、なぜ、このように長身の美女たちが大勢いるのか?
その疑問にガイドのアンドレーが、独学で学んだというカタコトの日本語で、応えてくれた。「南の国の人は太陽が熱くて身体を縮めたが、リトアニアの人は太陽が恋しくて、背が高くなったのだ?!」....と。
吾輩の感心が女性にあったから美女の話ばかりとなったが、実はリトアニアの国技はバスケットボールで、2mを超える男性が沢山いるとか。アンドレーも2mを若干数cmだけ下回る実にハンサムな大男だ。
ラトヴィアもリトアニアもガリバーの国だと吾輩は納得したのだ。









