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FINAIRのストライキで、二転三転のフライト・スケジュールに

雨のヘルシンキ/RainyHelsinki


雨のヘルシンキ/RainyHelsinki
FIN AIR(AZ)の欠航で予定より遅れること8時間、リトアニアのヴィリニュス空港からやっとの思いで、振り出しのヘルシンキ入りだった。
夕食は、ヘルシンキの最高級ホテル・カンプ内にある、かつて日本大使館の料理長をしていた方が経営する寿司レストランだった。ホテルの入口には厳重なボディーチェックが行われていた。実は、EUの主脳会議がこのホテルで行われていたのだ。食事をするのにボディッチェックは初めての経験だった。
久々の日本料理と日本酒を堪能し上機嫌になったところで、JTBのツアーコンダクターから話があった。「できる限りツアー全員が一緒に行動できるようにという前提で、航空会社と折衝している。あらゆる航空会社に当たり、明日、トルコ航空でイスタンブール経由での帰国が確保できているが...」との提案だった。全員了解した。
翌朝、全員がヘルシンキ空港に向かった。空港到着後、チェックインをする間際になって、初めて昨日までは運航する筈だったイスタンブール発成田行きの便が無情にも欠航になったと分かったのだ。全員、唖然とした。なぜかイスタンブールで足留めはイヤだった。文句もでず、またホテルに引っ返すことに決まった。日本では考えられないことが、海外ではままおこり得るという事実を突き付けられたのだ。
ラディソンSASプラザホテルに延泊することになった。FIN AIRのストライキ解決のメドは立たない。とにかく、フィンランドを出ようということになった。JTBの添乗員さんは、前日から空港に詰めたまま、あらゆる航空会社と折衝していた。同じ立場にある吾輩ではあるが、仕事とは言え、大変な精神力と労力に脱帽した。
吾輩たちは夕食に出た。二度目のヘルシンキではあったが、レストラン事情は詳しくない。そんなときは中華料理が一番だ。世界中でおいしくない中華料理店はあまり見かけないというのが通説だ。ガイドさんに教えられて、突風と雨にもかかわらず、ホテルからマーケット広場まで歩いた。やっと見つけた店は「好世界酒楼」。フィンランドらしいキャンドルの明かりの中で食べた広東料理はなかなか美味であった。
午後8時、ホテルのロビーで再集合のメッセージがあった。添乗員さんの努力でやっとロンドン行きの航空券が手に入った。しかし、日本まで帰るにはロンドンに二日間滞在しなければ帰れないとのことだった。帰国は10月24日、仕方あるまいと覚悟した。が、吾輩にとっては大変なことになったのだ。実は2006年10月23日(月)は、吾輩が企画したコンサート本番の日だった。日本に居るわが友人達に電話やらメール慌ただしく、コンサート当日に「こうこうしかじか、吾輩は不在である。あとはヨロシク!」と植木等ではないが、日本一の無責任男になると覚悟を決めざるを得なかった。気分を変えて、こうなったらロンドンをじっくり楽しもうとロンドン在住の友人に無理を頼んだ。同行のみんなもその気になった。ロンドン観光を楽しもうではないか。
翌日の早朝、電話が入った。「ロンドン行き中止! フィンランド航空のストライキが解決し、名古屋に帰れることになりました!!」嬉しいやら悲しいやら複雑な思いだった。ロンドン観光がなくなったのだ。
そんなわけで、夕刻出発の名古屋セントレア行きのフライト時間まで、ヘルシンキの街を迷いながら散策したのだ。そのとき偶然、写真の戦車と出会ったという次第。話が大変長くなってしまった。

後日談ではあるが、航空会社のストライキは3日間がリミットらしい。それ以上長引くと保証問題などで会社が倒産するという。但しその真偽はわからない。ひとつだけハッキリしているのは、旅行保険に加入していた場合、ストライキなど不測の事態には、契約期間が72時間自動延長されるということだ。海外旅行では、個人旅行は別として、前後ゆったりとしたスケジュールで計画し、必ず海外旅行保険を掛けるのが得策だ。
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