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「尾道焼」という名のお好み焼き

「尾道焼」という名はすでに1994年に登場していた..。.
「尾道焼」という名のお好み焼き
「尾道焼」という名のお好み焼き
「尾道焼」という名のお好み焼き

 「尾道ラーメン」が全国的にブレークし始めたのは1994年頃だが、その「尾道ラーメン」という商品名は、ご当地ラーメンのブームが始まる前に、「はせべ製麺所」(尾道市)が1984年頃には商品化していた。そしてその商品名を商標登録していなかったことが、結果的に後の全国的なブレークとなり、ブランド化となった。

 尾道と言えば、とかく「あの尾道ラーメンの...」と言われ、魚料理のおいしい町、食べ物がおいしい町と自負している尾道市民には、極めて面白くない形容であり、少々不機嫌となる。
 というのも、実際のところ、尾道には町の規模から考えると極めて多くの料理店(和食、洋食、中華etc.)が軒を連ね、実においしい「食」を提供している。そんな尾道で、吾輩たちが500円大衆グルメと呼ぶジャンルの尾道の「食」の中では、「お好み焼」が「ラーメン(又は中華そば)」より圧倒的に大衆化していて、その店舗数はブレーク後の尾道ラーメン店でも比ではない。
 「ラーメン」に比較して「お好み焼」の優位性が際立つのは、店舗数だけの問題ではない。尾道市内のラーメン(又は中華そば)屋で自家製麺を打っているところはほんの数軒しかない。ほとんどが製麺所の麺を仕入れて、中には少数ではあるが出汁まで仕入れているところもある。従って、尾道のラーメンの味は総じて当たり外れはなく、それなりの味を食せる。
 それでは「お好み焼」はどうか。まず大きく分けて尾道風、広島風、関西風といった調理の方法によって味が大きく変わって行く。その次に店舗の数だけ、具として扱う食材の種類も替わり、仕上げに付けるソースの味も大手メーカーのものを独自にアレンジしたものが多く、各個店で変って行く。さらに決定的に違うのは、それぞれの食し方だ。
 尾道の「お好み焼」は、調理の過程を直に楽しめ、仕上げ前には自分流の好みに自らの手で味付けることも可能である。そしてあとはじっくり時間をかけてお店主とのコミュニケーションを十分楽しみながら味わえる。ところが「ラーメン」は麺が伸びてはまずくなるので、猫舌を除けば、できるだけ速やかに黙して食するのが通例である。「食」は五感で味わうもの、という定説が「ラーメン」には通用しない。

 まぁ、そんな理屈を捏ねながら、吾輩は昔から「我等、お好み派」を自認しているのだが、それだけに広島風でなく、尾道風お好み焼の違いを明確に意識していたのは当然のこと。1994年、JTB代理業(総合提携店)であると同時に総合企画業でもある(株)ビサン ゼセッションに尾道の大手水産会社K社からパッケージデザインの受注したのだ。
 迷うことなく、提案したのがお好み「尾道焼」という商品名で、お好み焼二枚組をパッケージ化した。二個の箱が一つにテーピングしてある箱を開くと、尾道の町が現れるという遊び心のある楽しいデザインであった。それが左の写真の箱である。1994年9月のことだった。
 NHKの朝ドラ「てっぱん」が始まる17年前のことだ。その後「てっぱん」効果で尾道風お好み焼を「尾道焼」と呼んでいるらしいとの噂を聞いたが、尾道ラーメンと同様、K社はこの「尾道焼」を商標登録していない。

 

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