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いのうえ お好み焼

お好み焼きに標語を掛けると、どんな味.....?
いのうえ お好み焼
いのうえ お好み焼
いのうえ お好み焼


 かつての土堂海岸通りには、車の通行は少なく、江戸時代の遺構であった当時の雁木、尾道では明治を代表する建築物の旧協和銀行、昭和では戦後の動乱期に作られたバラック建築など、風情を持った歴史的建築物が点在していた。
 それが今から二十数年前あたりから、一変してしまった。
 尾道が日本の高度成長時代の流れに乗り遅れたことで、自信を無くした当時の大人たちは、トラウマから逃れる唯一の方法として「スクラップ&ビルドこそが都市の成長」なのだと信じてしまった。その結果、時代の流れを読み切ることもなく、尾道の未来に大切な多くのものを躊躇いもなく捨て去った。
 車社会を最優先させていた一昔前の価値観に何の疑いも持たないという、この種の風潮は、残念ながら今も変っていないように思えるのだが...。
 芸術や文化が経済を誘引誘発すること、近未来の人口減少によるコンパクトシティ化の必要性、歴史を生かした感性豊かなスローシティ化等々、時代は大きく変化しているのではないだろうか。

 と、ついつい饒舌になってしまう土堂海岸通りだが、数年前まで4軒のお好み焼き店があった。その中でも何だか気になる「お好み焼き」店が二軒あり、その一軒は取材をぐずぐずしている内に廃業してしまった。
 ともかくも、今に残る気になる「いのうえお好み焼」を何としても取材しなければ、と心の片隅で思っていたら、偶然にもその機会が訪れた。

 海岸通りのセブンイレブンの前にその店はある。紫色の暖簾をくぐると、細長い空間の一番奥に「いのうえお好みや焼」の鉄板が据えられていた。
 御上さんに「いつから始められたんですか?」と尋ねたら、「長くやっているからって、美味しいとは言えないよねぇ...。」とニッコリしながらも、なかなか答えてくれない。



 「20年くらいかなぁ....。」「長い間やっても、神経痛しか残らんよ。」  御上さんの手は、お客との会話を楽しみながら、手際良くこの店で唯一の「ミックス お好み焼」を焼いている。
 焼き上がったお好み焼きを熱々の鉄板で食べられるのは3人だけ。ほかのお客はお皿に載ったお好み焼きを食べる他ない。それでも鉄板の上の熱々のお好み焼きがどうしても食べたいお方は、いのうえの御上さんと会話を楽しみながら待つほか無い。
 それにしても、この店の御上さんは標語が好きなんだねぇ。壁という壁に貼付けてある。
 ひょっとして、これは食前の作法であろうか、と吾輩は考えた。お客は焼き上がるのを待っている間、それを読みながら暫しの心のゆとりを得る。それが美味しくいただく極意なのかも知れぬ。
 ところで、内緒の話でもないのだが、営業時間の17時を過ぎても予約電話を事前に入れておけば、30分位の延長はOKということである。
お店の情報
店名
いのうえお好み焼
住所
尾道市土堂1-16-9
電話
0848-22-3375
定休日
火曜日、日曜日、祝日
営業時間
11時30分〜17時00分
価格帯
450円〜650円
創業
1980年頃?
席数
10席
駐車場
なし
品数
1品目
誰が焼くか
店主
焼き方
尾道風
席形式
カウンター
のれん
あり
おでん
なし
禁煙
禁煙

屋号度
内装年季度
店主密着度

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