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プローチダ島(その2)

突然の雹(ひょう)と虹が我々を迎えた...。
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 念願の美しいコッリチェッラ地区の町並みを望み、さて昼どきで空腹を満たすレストラン探しをすることになった。デジカメのシャッターを切ることに夢中になり、トロトロしていたせいで、吾輩はどん尻になっていた。先頭の娘とフランチェスカはグランデ港(新港)の方へどんどん下って行く。吾輩はコッリチェッラ地区(旧港)に行きたいと思っていたので、内心がっかりしたが、まぁついて行くかと彼女たちの後を追った。
 冬のこの季節、グランデ港の開いているレストランはさほどない。二、三軒覗いてみたが、パッとしない。ウロウロしていると雨が降り始めた。仕方がない。冷たい雨に濡れるより、どこでもいいから店に入ろう、ということで店に入った途端、雷鳴とともに猛烈な雹が降ってきた。嵐だ!!。生まれてこのかた、こんな雹に出会ったことはなかった。



 吾輩は楽天家でお人好しである。何でも前向きに解釈する癖があり、娘たちの選択が正しかったことに大いに感謝したのだ。それというのも雹に打たれず、まずまずの食べ物にありつけ、おまけに空一面に現れた巨大な半円の虹を見ることができたのだから。



 腹ごしらえも終え、さ〜てナポリへ帰るフェリーの時間まで、港のぶらり歩きでも始めるか、と用を足し勘定を済ませて、おもむろに店を出た。雹と雨あがりの港は、どことなく落ち着いていて、気持ちいい。



 海辺をぶらぶらしていると、高台の城跡で見かけた中年の日本人カップルに再び出会った。声をかけると、イギリスから来られたという。何でもイギリスに移住して20年くらいだそうで、今秋にこの島に来られて、三ヶ月も経たないうちにまたこの島に来てしまったというお話。ご夫妻はにこやかに吾輩に「このプローチダ島は実にいいですからね!」。
 日本人観光客のほとんどがカプリ島に向かうけれど、このプローチダ島を選んで訪れる人もきっと満足するに違いない。

 

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