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マテーラ

南イタリアの陸の孤島だという世界遺産のまちへ...。
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2011年12月19日(月)、イタリア鉄道ナポリ中央駅のプラットホームにほぼ定刻にTRENO710号は入ってきた。我々をフェランディーナまで運んでくれる列車だ。それにしてもこんなに汚い列車はいままで見たこともない。泥だらけで、窓越しに車内を窺うこともできないのだ。どうみてもここ2〜3年、洗車などしたことがない、という代物だった。
大丈夫だろうかと心配しながら車内に入ったが、車内だけはちゃんと手入れがされているようで、安心した。
チケットに書かれた指定の座席を探すが、人が座っている。吾輩の席は老婆がどかっと座り、素知らぬ顔をして隣の人とべちゃくちゃしゃべっていた。この地方では、人の席に座ることはさほど大きな問題ではなさそうだ。仕方なく、キョロキョロ見回すと、その老婆のものらしき空席があったので、その席を三時間ほど吾が安住の席とした。
車窓から見る外の風景は、やはり泥のスクリーンでほとんど見えない。隣の席はイタリアの若者なので、この席の方がよかったかも知れない。彼は世界中の若者同様にアイフォンをつついている。
列車は定刻を5分遅れで8時55分にナポリを出発した。ナポリ郊外を抜け、いつの間にか長いトンネルに入り、急勾配の軌道を走っている。どんどん高地に向かって登っているようだ。
9時55分、Salernoという駅に着いた。列車は駅を離れるとさらに坂をのぼっていく。泥スクリーンの車窓からは、遠くの山の頂が雪で白くなっているように辛うじて想像される。デイーゼル機関車は、力強くグイグイと四両編成の列車を押し上げて走って行く。
Battipagliaに10時3分到着。
Eboliには11時2分着。突然、車内で着信のベルがけたたましく鳴り響いた。二桝先の老人の携帯電話だった。例によって老人特有の、車内の乗客全員が聞こえる大声での会話が始まった。列車は再び動き始めた。小さな子どものむずがる声、携帯電話を終えた老人は、隣の人と際限なくしゃべり続けている。
車窓からの眺めは、汚れの膜で外部を遮断している。またトンネルに入った。まだ上り坂だ。この列車は一体、標高何メーターのところまで上るのだろうか。
Potenzaに到着11時25分。外は一面の雪だ。南イタリアに来て雪景色に出会うとは思わなかった。次の駅はgrassanoで、その次がいよいよフェランディーナ駅だ。マテーラはまだまだ高いところにあるのかな、と思っていたら、外の風景は一変して雪景色とは無縁の世界になっていた。分水嶺を越えて半島の南側に来たのだろうと一人勝手に想像しながら納得した。

マテーラ行きのバスに乗り換えるための中継駅、フェランディーナに12:07に到着した。ナポリを出て3時間、もうすぐそこがマテーラだ。列車を降りると外気が冷たい。

フェランディーナ駅周辺には町らしきものはどこにも見えない。一日に数本しか止まらないプラットホームの鉄骨は必要以上に頑丈で新しく、何だかそのアンバランスさが印象的だった。
駅には出改札も切符売り場や事務所もなく駅員はいない。それでも何かないかと駅舎を出てウロウロしてみたら、幹線道路とトンネルがあったくらいか。
列車とバスのジョイント役のこの駅にあるのは売店だけだ。売店はコンビニとバルの役割を果たしているようで、マテーラ行きのFAL社のバス切符もこの売店で買うことになっている。我々は13時30分のバスを待つ間の1時間半ほど、ここで昼食のサンドイッチやピザなどの軽食を摂りながら、売店で働く唯一の女性と片言のイタリア単語や英単語など交えて談笑した。



こんな寂しい場所に一人でいる彼女だが、大きな楽しみがあるようだ。ネットで世界で繋がっている。Facebookとやらを使い、この売店に訪れた外国人の写真を載せて楽しんでいるらしい。吾輩は彼女に「Domani!」と云って別れた。



ちなみにナポリからフェランディーナまでの2等席列車のお値段は一人22€、フェランディーナからマテーラのバスは2.07€だ。

 

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