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八勝館(その1)

数寄屋に遊び、季節を愛でる。建築家・堀口捨己の数寄屋とは.....。
八勝館(その1)

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 「名古屋の料亭八勝館に行くのだ」と、建築家の岡河 貢氏に話したら、八勝館では是非とも「御幸の間」を見せてもらいなさいとのアドバイス。
 「何でも日本の建築史に残る名建築なのだ」と知り、大いに楽しみにしていた。その建築は数寄屋造りで、昭和天皇がご宿泊されるために作られた部屋だという。
 それにしても、建築家・堀口捨己(ほりぐちすてみ)とは、どんな人なのだろうと調べてみるとSECESSION(分離派)と繋がりがあるのだ。
 大成建設(株)のホームページに掲載されているモダニズムの建築家「堀口捨己の設計手法」によると、『建築家・堀口捨己(1895〜1984)は1920年代に分離派の建築家、オランダ現代建築の紹介者としてスタートをきり、モダニズムの建築家として活躍しました。1930年代以降は日本建築、茶室を深く理解した研究者として多くの論文を著す一方で、日本建築の良さを取り入れつつ、現代社会に適応した幅広い建築作品を作りつづけました。端正で、雅な彼の作品は、西欧近代と日本の伝統的建築表現を見事につなぐもので、多くの建築家に影響を与えました。』とある。

 八勝館に到着し、宴会場となる部屋に案内される道中、「御幸の間」が気になり、仲居に尋ねると建物の一番奥まったところにあると廊下に張られた館の見取り図で説明してくれた。やがて、美しい庭が見渡せる部屋に通された。
 通された部屋は実に魅力的な空間だった。デジカメで撮影したくなり、思わずシャッターを押し続けた。欄間や襖にはジャワの更紗が使われ、日本建築なのに様々なモダンなデザインが施され、それでいて落ち着いているのだ。
 年輩の仲居にこの部屋の名を尋ねて驚いた。まさに吾輩が座しているこの部屋こそ「御幸の間」だったのだ。そして、この数寄屋の建築物が終戦後の昭和25年に建てられたと聞いて、またまた驚いた。あの物資のない時代によくぞ建てたものだ。
 これだけではない。八勝館で驚くことは、まだあるのだ....。

 


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