そんな「周六」の店内には、さまざまな手作り家具とこだわりの品々、センスのよい雑誌、そして喫茶としてのメニューが増えていた。
007の英国かぶれではないが、ず〜と昔に映画で見た英国貴族の書斎に憧れたものだ。高い天井に広々とした空間、配置された数々の贅沢な調度品の魅力もあったが、それ以上に魅力だったのが、落ち着きのある「私だけの」プライベート空間だった。
尾道には、他人様が所有する信じられない贅沢空間が、珈琲や紅茶一杯でプライベート空間として味わえることを知っている市民は少ない。その一つがなかた美術館とその庭園であり、この「周六」の隠れ家的空間だと吾輩は思うのだが...。
実に贅沢な「私の空間」がそこにあるのだ。





