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小田原散髪(その2)

散髪道をひたすら70年、まだまだ冴えるその腕前は...。
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 3週間と半振りに小田原散髪を訪ねた。例によってにこやかに迎えて下さる小田原さん(写真/上)は、今年(2010年)の11月15日には88歳となる。
 大正、昭和、平成の時代を生き抜き、散髪道一筋に今年でちょうど70周年を迎えるという。
 昭和24年には、小田原さん独自のリーゼントスタイルを世に発表し、多忙を極めた日々の記憶を昨日のように語る。
 正確な記憶が止めどなく溢れ出る。戦争中のさまざまな話、多くの弟子を持ち、理容学校の講師も務め、大勢の客で睡眠時間も満足にとれず働き詰めたこと...等々。
 そんな小田原さんの当面の目標は散髪道75年、その次は80年でと、意欲満満々だ。
 寝ても覚めても『散髪』という二文字しか頭にない小田原さんだが、書に凝り、硯に凝った時代もあったという。そして、今はもっぱら刀を研ぐ「本山」の石でハサミを研ぐ。そのハサミは音もなく、スパッと髪を切り落とす。
 丸刈りではバリカンは両手で操るもの。「そのために両手で使えるように訓練したんでさぁ」といいながら小気味よく右手、左手と持ち替えながらバリカンを使いこなす。櫛とハサミで髪を切り揃えるその鮮やかさも流石だ。



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