数々の映画の舞台となった尾道で、映画館がないという不思議が若者の心を揺り動かした。映画は単なる娯楽ではないことは周知のこと。総合芸術といわれる映画の愛好者が尾道にいないとしたら、尾道の文化度は....?!
どっこい尾道には映画愛好家がいるのだ。それでは「映画館をわれわれの手で作ろう」という若者たちが、この指集れで立ち上がった。「尾道に映画館をつくる会」というNPO法人化をめざし、エネルギッシュに活動を始めたのだ。
吾輩もあの指集ろうかな、と考えているのだが..。
小津安二郎が撮影した尾道で、ヴィム・ヴェンダースが歩いた尾道で、映画を鑑賞するだけでなく、その足跡をたどってみるという試みも計画されていると聞く。尾道がニャンだか面白くなってきた。
『第9回尾道に映画館をつくる会上映会』
尾道への旅
- 小津安二郎、ヴィム・ヴェンダース -
【日程】2006年8月12日(土)
【会場】テアトロシェルネ(しまなみ交流館)
*JR尾道駅前
【上映作品】(開場は上映開始15分前)
[1]東京物語 10:30〜
1953年/松竹/136分/日本
出演:笠智衆 原節子 監督:小津安二郎
故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。成人した子どもたちの家を訪ねるが、皆それぞれの生活に精一杯だった。唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった...。家でひとり侘びしくたたづむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残るラスト・シーンの一つ。
[2]ベルリン・天使の詩 13:30〜
1987年/フランス映画社/128分/西ドイツ=フランス
出演:ピーター・フォーク ブルーノ・ガンツ 監督:ヴィム・ヴェンダース
天使が主役の都市のメルヘン。天使ダニエルは、地上の人間たちの心の声を聞くことができる。彼は地上に降りて人間の側によりそい、その声を聞いているうちに、サーカスのブランコ乗りの女性に恋をした。彼は人間になって彼女を抱き締めたいと願うが...。
[3]ランド・オブ・プレンティ 16:30〜
2004年/アスミック・エース/124分/アメリカ=ドイツ
出演:ミシェル・ウィリアムズ 監督:ヴィム・ヴェンダース
9.11の後遺症に苦しむアメリカの現状を静かに見つめたヒューマン・ドラマ。アフリカ育ちの少女が、亡くなった母の手紙を届けるために、10年ぶりに故郷アメリカの地を踏み伯父と再会、二人は謎の殺人事件を追い、ロサンゼルスからニューヨークへアメリカを横断する旅に出る...。
【料金】1作品につき
前売券1,000円(当日券1,500円)
【チケット販売】
啓文社(尾道市内全店・ポートプラザ店・ジャスコ三原店)・しまなみ交流館観光案内所、尾道市役所内観光文化課、全国のローソン(7月12日より販売)
【問合せ】
尾道に映画館をつくる会 TEL:090-8061-8589
共催/尾道市
主催/尾道に映画館をつくる会
★折角の尾道だから13日(日)もゆっくりしたい...というお方のために、「尾道に映画館をつくる会」では下記のことを検討している。
(1)健脚なお方向きに、「歩いてロケ地をめぐる」イベントづくり。
(2)ちょっと足元に自信のないお方向けに「タクシーでロケ地を巡る」コース設定。