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手打ちそば「笑空」

蕎麦前も楽しめる尾道の蕎麦屋がとある路地に...。
手打ちそば「笑空」
手打ちそば「笑空」
手打ちそば「笑空」

絵空事が現実となって手打ちそば「笑空」が生まれた。サラリーマンをやめ、ふと思った絵空事がどんどん実現していったことに因んで、原田明佳さんが思い付いた店名は「絵空」であったが、そこに奥さんの理代(りよ)さんの一言「いっそのこと<笑>にしたら」で、めでたく「笑空」となった。
 店主の原田明佳(あきよし)さんは大学卒業後、コンピュータ関係の会社に就職したが、あまりの忙しさに食事をおろそかにし、健康を害してしまった。そこで原田さんは、自ら「食」を改善してみたところ、元気になった。その結果、今までになく「食」に強い興味を覚えた。
 社会人三年目の25歳で、彼は会社を辞し、料理という全く未知の世界へ思いきって飛び込む決意をした。サラリーマン時代の頑張りで出来た蓄積をもって、辻調理師専門学校の日本料理専門カレツジに入学し、一年間料理の基礎をみっちり学んだ。
 通学電車の中で、池波正太郎や徳島青柳の小山裕久の「食」の本を読み漁るうち、食する経験のあまりになかった蕎麦に興味を抱きはじめた。やがてそれは「蕎麦は本当においしいのか」という疑問となった。いつの間にか、気持ちは和食から蕎麦に傾倒していた。
 カレッジの休日に蕎麦屋を何十軒も食べ歩くうちに、大阪に辻調理師専門学校の先生が経営しているという懐石料理店を知った。その店では料理の最後に蕎麦を出すという。1年間のカレッジを終えた後、早速、その店の扉を叩き、5年間の修業を勤めた。
 その後、WWOOFの会員となり、大阪の魚屋さんを手伝い、山形県の蕎麦生産農家に居候し、堆肥を作り、野菜づくりから葡萄の苗の剪定なども体験した。収穫と植え付けの間には、福島県の健康食品店で働き、農家での有機栽培も経験した。料理にまつわるさまざまな世界が、彼の目前にどんどん拡がっていった。
 福島で知り合った大阪人に、大阪で数店舗を持つ酒販店を紹介された。それではと原田さんはフットワーク宜しく大阪に移り、夜はその酒販店でバイトをしながら、昼は割烹料理店の仕込みを手伝いするという一年間が過ぎていった。この酒飯店では日本酒100種類余りを扱っていたので、原田さんは試飲することで、日本酒の奥深さを知ってしまった。
 さらに休暇を利用をしては、三重県の赤目自然農塾にも参加した。自らの興味に向かって、ひたすら走り続けた日々の中で、多くの人々と出会い、その出会いが新たな未知の世界を広げて行く。そして2008年末頃から、春になったら故郷・尾道に帰ろうと考え始めた。
 尾道の実家は土堂本通りに婦人服店を営んでいて、彼はそこの次男坊だった。限られた時間を有効に使う彼の流儀で、酒販店を辞して帰郷直前までの短期間ではあったが、お気に入りの蕎麦屋で手伝をさせてもらった。後年にその経験が大いに役立った。 2009年4月、いよいよ奥さんとなる滋賀県出身の理代さんを伴っての帰郷となった。
 店舗兼住処ともなる町家を探し歩いた。そして出会ったのが、奥まった路地に佇む木造一部三階建ての、40年近くも空き家であった昭和の古民家だった。 お気に入りの民家の大改造に着手した。二人の大工さんと親戚のアーティスト、左官職人と明佳さんの五人によるコラボレーションだ。明佳さんのイメージをもとに空き家にある古材や家具などを再利用し、改装しながら湧き上がるアイデアがアイデアを生み、半年間という長い改修期間に五人の遊び心をふんだんに織り交ぜていった。店舗に入ると、目に映るすべてのモノには、それぞれの物語や込められた思いが伺えるのだ。暖簾は竹原市内の刃物屋が使っていたものをリフォームしたものだ。2009年12月22日、「笑空」はやっと開業に漕ぎ着けた。
 この店で扱われる蕎麦粉は、北海道(10月〜年明け)、福井、島根、広島、岡山県産で、出しは真コブ、鰹本枯節、宗田節で摂る。そして蕎麦には欠かせない蕎麦前は、店主こだわりの日本酒やビールの銘柄とそれを楽しむに十分な肴の珍味がメニューに揃えられている。ちなみに日本酒は、竹鶴のほか軽快タイプから濃淳タイプまで、店主が全国各地で選りすぐり探し求めた酒が味わえる。
 最後に「笑空」には、特別な休みがある事をお教えしておこう。毎年9月は、全国各地を訪ね歩き、店主こだわりの品を仕入れる旅に出るという。そんなわけで、この月は、「笑空」に電話確認した後に行くのが得策かと。
 手打ちそば「笑空」は2013年に出版されたミッシュラン・ガイド<広島>特別版で一つ星をもらった。

このお店は「ミシュランガイド広島2013特別版」の一つ星で、ビブグルマン(Bib Gourmand)に選ばれた。
店名:手打ちそば笑空(えそら) Tel.0848-24-4737
営業時間:11:30〜14:00
17:00〜20:00(オーダーストップ)20:30
定休日:水曜日の夜、木曜日
722-0035 尾道市土堂2-5-15

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