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日本の猫(2)

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日本の猫(2)

唐津城のニャン公
 小高い丘の上に建つ唐津城には、石段を歩いて登る人もいるようだが、吾輩たちはケーブルカーのようなエレベーターで楽をすることにした。
 アッという間に天守閣のある広場に着いた。この広場には櫻の老木数本が葉を生い茂らせていた。その木陰にプラスチックのベンチがあり、その足元に薄汚れた毛並みの白い野良ニャンが何やらジーッと見詰めていた。視線の先には鳩が居るのだ。数匹の鳩が餌をついばんでいる。その鳩を獲物と見詰めているらしい。
 観光客の目が野良ニャンに注がれた。まるで獣が獲物を狙うように、抜き足差し足で歩き始めたからだ。息を飲んだ。鳩に飛びかかるのか?!イヤイヤ、まだまだ抜き足差し足で近づいて、またしばし止まって....。
 と、ここまではピーンと張り詰めた空気で、「野良になると野生の呼び声が聞こえるのだ」と感心したのだが、実はその後、ガッカリしたのだ。
 事実はこうだ。野良は鳩の方に向かって近づいていったが、鳩はそれを知ってか知らずか、餌をついばみチョコチョコ歩いて、野良が近づいく以上に遠ざかる。そして、ついに野良が足早になったかと思ったら、鳩に向かったのではなくて、鳩が残した餌に向かって走ったのだ。そして野良は鳩の餌を無心に喰っていたのだ。
 ニャンとも言えぬ気分だったなぁ。同族のよしみではないが、吾輩は「野良は最初は鳩を狙っていたのだ!」と信じている。唐津城の広場に住むからには、もののふの道を極めた、腹の座った主人なき浪ニャンであってほしいものだと、吾輩は思うのである。(2006年5月)


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