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高瀬礼文

(たかせれいぶん)数学者・オルガニスト・そば博士
高瀬礼文
高瀬礼文
高瀬礼文

尾道ファン倶楽部・名誉会員

【略歴】

1931年 現在の韓国・京城市生まれ。
1956年 早稲田大学理工学部数学科卒業。
1958年 早稲田大学大学院修了。
2007年 7月26日ご逝去

 早稲田大学商学部教授の数学者(位相幾何学)で、清春芸術村ルオー礼拝堂オルガニストにして骨董の目利きでそば博士の異名をもつ。
 かねてより魅せられていた(吾輩の記憶が正しければ)ドイツ中世の彫刻家ティルマン・リーメンシュナイダー(1460-1531)の作品を追い求め、独りでドイツ国内をレンタカーで走り廻る体力がある内にと、定年を待たずに早稲田大学を退官した。
 その後、早稲田大学から名誉教授として迎えられたが、2007年7月26日 残念なことに帰らぬ人となった。
 生前、小田原市にあったご自宅を二度ほど訪ねたが、お宅はまるで小さな美術館のようで、特注のオルガン、李朝の壷などすばらしい骨董や美術品が飾られ、部屋の一角にはガラス越しに見る特設の打ち台があり、数々の「生粉打ち(つなぎなしの100%そば粉)」の道具一つ一つが整然と置かれていた。高瀬氏の美意識が家の隅々まで浸透しているのが肌に伝わってくる。

 写真(左)は1995年10月の西國寺持佛堂で行われた食文化イベント「グルメ・海の印象派−おのみち−」の一つ、<おのみちトーク倶楽部>での「生粉打ち」風景。
 写真(下/左)は、この前年に浄土寺阿弥陀堂で行われた「生粉打ち」を楽しまれ、その夜に撮った「暁」での記念写真。前列左より高瀬礼文、平淑恵、谷川俊太郎、吉井長三各氏、後列の中央には故・日暮彰文氏。写真(下/右)には、高瀬さんの技を熱心に見入る故・日暮兵士郎氏が印象的だ。
 
 「...『人間の仕事というのは、単純であればある程むずかしい』というのはよく聞く言葉です。そば打ちというのは、要するに、そば粉を水でこねて湯で茹でるだけのものです。...この仕事は、同じそば粉を同じ水を使って同じ方法で同じ人が二回打っても、出来上がったそばは、二回とも同じそばにはならないというような種類の仕事なのです。これは、たぶん、その際の、打つ人の心の緊張感の指先への伝わり方の違いに、大きな原因があると私は思います。...そういう意味では、画家がキャンバスに絵を描いたり、音楽家が楽器を演奏したりするのと似た仕事ではないかと思っています。...」(小学館発行/別冊サライ●大特集「蕎麦」より引用)

「そば粉と水だけで打つ生粉打ちは、そばやさんのなかにもできる職人は少ないという。時にそばやさん相手の講習会にも呼ばれ、技術を披露することも。『食べ物から、脂っぽいもの、辛いものなどすべてとりさって、残った純粋な形がざるそば。純粋なものの面白さがそばにはある』。専門の数学もそばも高瀬さんには同じ興味がわくらしい。」(フード・ビジネス発行/別冊食堂 そばうどん第22号より引用)

【著書】
「新数学概論」(サイエンス社)
「そばの本」(文化出版局)

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