吾輩は路地ニャン公である。猫だからといって、路地裏の風景ばかりを見ているわけではない。これでも世界のさまざまな風景を眼にしてきたのだ。そしてその視線は人間様より地べたに近くローアングルで、云ってみれば小津安二郎の世界だニャン。
そんな吾輩が、ため息がでるほど美しい風景が、この尾道にあるのだ。カナディアンローッキーやモニュメントバレー、ボラボラ島の自然景観の魅力に迫る実に美しい風景が、この標高280Mあまりの高見山からみる瀬戸内海なのだ。
写真は、ちょうど4月初旬の景色だけれど、春夏秋冬、いろんな顔をみせてくれるので、気が向いたら四季の変化をお見せしようか、と考えている次第。
このときは、エルミタージュ美術館のキュレーターや絵画修復家をご案内したときのものだ。彼らはその美しさに大はしゃぎだった。同行した佐藤アキラ写真家氏は「これは尾道の宝物ですよ!」。
そういえば、かつて冬の曇天の風景を元ウィーンフィルの主席チェリストでヴォルフガング・ベッチャー氏にお見せしたら、氏曰く「サムライの世界だ!」。ほんのもには、心を動かされるものだニャン。