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防地口の風景

半世紀近くあった(ぼうじぐち)のタバコ屋が消えた...。
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 跡形もなく消えたタバコ屋。少なくとも半世紀はこの防地口という交差点にあった筈である。
 最近、首をかしげることが多くなった。別に年輪を重ねて脳みそが突然変異で進化して重く成り過ぎた(?)ため、支えきれなくなったというわけではない。
 道路行政というものが、吾輩には理解できないのだ。40年くらい前の高度成長期に計画された道路計画が、今頃になって実施されているという不思議さ。その計画が立てられた時代の価値観と2007年の価値観の違いを認識し、計画を洗い直して実施しているとは思えない。
 数十億円をかけて二倍の大きさに拡張された防地口のJRガードは、一体どんな意味があるのだろうか。どんどん進む市街地の空洞化や高齢化は通行車両を増加させるとは思えないのだが...。
 近頃、ようやく路地の面白さや人間的尺度でつくられた町並みなど、尾道町の魅力が理解され始めたようだけど、道路計画は車両をどんどん中心市街地に乗り入れさせたいという。

 半世紀以上もあったタバコ屋が道路拡幅計画の実施で壊された。ノスタルジーの信奉者というわけではないが、日常の風景が変わるのは、やはり寂しいね。どうも明治以降、日本人はスクラップ&ビルドが豊かさの証だと信じてきたふしがある。
 尾道町も例外でなく、明治時代の代表的建築であった旧協和銀行や昭和の産業遺構として重要な位置にあった駅前の鉄骨の県営上屋、土堂海岸通りにあった戦後のバラック建築など、ここ十数年で大切な建造物を壊していった。そして、世界遺産への登録を目指すという行政の不思議。
 尾道町のアイデンティティがどんどん無くなって行くようで、そろそろ残し伝えるべき日常の風景やそれを構成する象徴的な「モノ」をリストアップすることが必要ではないのかニャン。



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