トップページ 

尾道では古道といわれる蓮華坂、この付近には立派なお屋敷が建ち並ぶ

猫/Neko > れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat

れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat


れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat

猛暑の朝の撮影



れんが坂(蓮華坂ともデンギ坂とも言われる)は尾道町の古道の一つだ。西國寺大門から福善寺、大山寺、御袖天満宮を結ぶ山側の道で、その昔は丹花小路に交わり西國街道に繋がっていたようだ。文政4年(1821)に描かれた古地図には、なぜか載っていない。この道は山手の雰囲気にふさわしく、大正4年の「尾道案内」には、小西善平邸や兒玉喜兵衛邸などの別荘(茶園)が紹介され、その名残か、現在も閑静な住宅地となっている。
2019年8月4日は猛暑の一日で、朝8時頃から温度計は30度に刻々と近づいていた。こんな日に外出はしたくはないが、どうしてもやらねばならないことがあったのだ。首に一眼レフをぶら下げ、Iphoneをジーンズのポケットに入れて、水分補給のペットボトルを握りしめた。こんな暑い朝にウロウロしている奴がいるのかねぇ。どこに行ったら逢えるだろうか、しばし考えた。
千光寺山の中腹あたりには居るはずだが、そこに行くまでには歩きくたびれる。あれやこれやと考えたが、結局、明神さんから久保八幡神社を抜けて蓮華坂経由で長江にでも行ってみるか、ということに落ち着いた。
国道2号線を横切り、踏切のない山陽本線を左右確認と慎重に渡り、八幡神社の境内に入った。ここには江戸時代の尾道石工職人の技が随所に楽しめる。約4ヶ月前だったか、この境内の石灯篭をどういうわけか眺めている黒猫に偶然に出くわした。
これは吾輩の妄想癖を刺激するには十分すぎる。「この黒猫は尾道の猫に相応しく、きっと優れた尾道石工の技・石灯篭に嵌め込まれた軍配団扇に見惚れてジーッと固まってしまったものか、はたまた幕末1848年(弘化5年/嘉永元年)尾道の相撲力士・初汐久五郎に弟子入りし、後に江戸時代最後の第十二代横綱となった尾道ゆかりの陣幕久五郎を偲んでいるのか?! ……」れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat

あの猫が居ないものかと、あたりを見回したが、ダメだった。しかたなく、風化した阿吽の狛犬を撮り、スタスタと境内を抜けて行った。

黒を思えば、白が来た。


この暑い朝早く、猫を撮影するため尾道町歩きを決行したのだ。神社を出て左に曲がると蓮華坂だが、やはり猫はいないだろうなと、何気なく右手を見たら石の道標の傍に「私は内気です。」と顔に書いた白猫が、髭の先っぽに枯葉の小さな破片をくっ付けたまま、吾輩を見て居るではないか!
ありがたや、ありがたや。早速、撮影に入ったが、見知らぬ男が撮影現場に侵入したので、彼女(?)は気が動転してアッという間に10mくらい先の路地に退避した。吾輩は、「いい子だね、待ってておくれ、すぐ行くから」とゆっくり彼女に近づいてパチリ!とシャッターを切った。これがリニューアルした吾輩のホームページのトップ写真と相成ったのだ。れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat


そして出逢った蓮華坂の箱入り猫!


思いもしない幸運な日だ。早起きして来た甲斐があったというものだ。ルンルン気分で、西國寺大門から蓮華坂に入る。上りの坂道をゆっくりゆっくり歩いていると、何やら猫らしきものが道路の真ん中に座っていた。近づくにつれ、猫に間違いないと確認できた。そしてその猫のさらに先には、観光客らしき男性がやはりカメラをもって長江の方からこちらに歩いてきていた。吾輩、すぐさま、道路に居座る猫に聞こえるように優しく「こっちにおいで」と囁いた。すると猫は吾輩の方に歩いてくるではないか!しなやかにゆっくりと吾輩に向かってくる。iphoneを構え待っていると、どんどん進んで吾輩の足元にすり寄ってきた。これでは写真が撮れぬ。嬉し難し、ひとまず道路にしゃがみ込み、猫に挨拶を交わすことにした。この猫は毛並みも美しく、優雅な仕草で、まさに蓮華坂の「箱入り猫」だ。時間をかけて、このお嬢(?)を撮ることにした。れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat

  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat
  • れんが(蓮華)坂の猫/RengasakaCat

  • ここを見た方はこちらにも立ち寄ってます