吾輩の主人の朝の日課と自慢話
吾輩のご主人が自慢げに「主治医が血液検査の結果をみて、フ〜ム(……)悪いデータがまったくない!といつものセリフだ。吾輩は当然のことだと思っている。朝は6時に起きて、庭掃除後に野菜中心の朝食準備に小一時間、その食材は写真の通り、十種類を優に超える。ラジオを聴きながらそれをとろとろのんびり食するのだからな」と猫である吾輩に話かけるのだが、最近は動物病院の先生に処方された一種類のキャットフードしか味わえない吾輩にはどうでも良い話だ。
吾輩のご主人はとろとろ食するものだから、朝6時に起きても時間が足りない。食後には使った食器類に水を流したのちに洗い機に入れ、キッチン周りの水や汚れを小ぎれいにしなければ気が納まらない。二日に一度くらい吾輩の毛繕いの世話をして、そのあと洗面所に行き顔中に石鹸の泡を塗りたぐり、いつも何やらごそごそやっているようだ。
五感で味わう昼定食
吾輩のご主人には、昼食をとる行き付けのお店がある。それも、正午も過ぎてお客も少なくなった頃合いにお店に行き、美味しい日替わり定食(定食のご飯はもちろん15穀米)を食する。そのため、あらかじめ予約を入れることにしている。ところが、たまに予約するのを忘れることがある。13時が近づく頃は定食が売切れとなっていることが多い。そんなときでも、店に顔を出すと、運が良ければ、これまた美味しい特製カレーやサンドイッチが食せることもある。
この店には、顧客の中に影のボランティア学芸員がいるようで、カウンターには建築、陶芸、民芸など興味ある書籍が置かれている。食後にこの店特性ブレンドの珈琲を飲みながらの読書も彼の喜びとするところらしい。 店内では、いつも落語か懐かしい1970年代のカバー曲が流れている。カウンターには民芸調の器が並び、カウンターには小さな花器に季節の可憐な花が飾られる。そして馴染みのお客として店主との会話も楽しめる。まさに五感で味わう昼定食だと吾輩のご主人。
それでは、吾が飼い主が食しているという日替わり定食の一部をご紹介するとしよう。(写真の右上角にある丸い口の小さな器には、日替わりの特製デザートが入っている。)