これから紹介するチェコ共和国の猫たちは、かれこれ2〜3年も前に撮影した猫たちだが、紹介するのを忘れていた!! 調べてみたら、2004年6月とある。今年が2007年だから、やはり2年と8ケ月は経っている。いやはや、まったくこの猫たちには申し訳ないことをしてしまった。それでは、 この二匹の猫と彼らが住んでいるテルチとプラハもご紹介させていただこう。
1968年、ソビエト軍が突如プラハに侵攻し世界を驚かせた。そして駐チェコスロヴァキア大使館在勤中にこの事件に遭遇し、ソ連軍侵攻の第一報を打電した現役の外交官が、1997年に自らの体験をもとに描いた小説が当時の話題をさらった。
ペンネーム春江一也の小説「プラハの春」は、その事件に翻弄された男女の壮大な恋愛小説でもあった。吾輩の主人は、この本にどっぷりはまってしまったのを今も鮮明に記憶している。
尾道人は思わぬ大胆さで、ときおり信じがたい行動力を発揮する。「プラハの春」の熱烈なファンとなった某本屋のT社長が、尾道に世界最初の「春江一也ファン倶楽部」を結成し、著者を2回も尾道に招聘したのだ。当然、吾輩の飼い主は、その会合の末席を汚すこととなる。以来、吾輩の主人にとって、プラハはまるで恋人のように、めくるめく甘い響きをもつ特別な街になってしまった。
スメタナの曲とモルダウ河、プラハ城にカレル橋、そして美しいミュシャのステンド・グラスにモーゼルのガラス製品、「プラハ」というだけで、ため息がでるほど甘美なささやきが吾輩の主人を包み込んだのだ。
ついつい話が長くなってしまった。そのプラハ城の近くで撮った猫が彼だ。彼だと断定したが、別に性別をチェックしたわけではない。どうみてもこの顔はオス顔で、見るからにプラハ城の番猫といったところだ。眉間に皺寄せて、「何だ、あの不審な奴は?」と云っているような、いないような...。
「モラビアの真珠」といわれる世界遺産の町・テルチの猫
16世紀のイタリア・ルネッサッスの建築物がそのまま残った美しいまちテルチ(Telc)をテレビで観て、一目惚れした。早速、吾輩はいつか行ってみたい町として、モラヴィア地方ヴィソチナ州にあるこの町の名を手帳に書き留めた。
その思いが、早々と実現したのだ。ウィーンから陸路、バスでプラハに移動する途中に、この町に立ち寄ることができたのだ。この町はチェコ共和国にあり、ウィーンとプラハのほぼ中間あたりに位置するようだ。郊外の駐車場に止められたバスを降り、トコトコ歩いて城壁に囲まれたテルチの町に向かった。町に通じる堀を渡り、城内に入ろうとしていたら、ここでも吾輩たちを迎えてくれた猫がいた。
どうですか、どことなく芯が通ったような、14世紀に建てられたこの小都市(1992年世界文化遺産に登録)にねぐらを定めた由緒正しき猫の末裔だ、と云っているような気もしないでもないが...。
その思いが、早々と実現したのだ。ウィーンから陸路、バスでプラハに移動する途中に、この町に立ち寄ることができたのだ。この町はチェコ共和国にあり、ウィーンとプラハのほぼ中間あたりに位置するようだ。郊外の駐車場に止められたバスを降り、トコトコ歩いて城壁に囲まれたテルチの町に向かった。町に通じる堀を渡り、城内に入ろうとしていたら、ここでも吾輩たちを迎えてくれた猫がいた。
どうですか、どことなく芯が通ったような、14世紀に建てられたこの小都市(1992年世界文化遺産に登録)にねぐらを定めた由緒正しき猫の末裔だ、と云っているような気もしないでもないが...。
めくるめく甘美な響きをもつプラハ、この街に住む猫とは
1968年、ソビエト軍が突如プラハに侵攻し世界を驚かせた。そして駐チェコスロヴァキア大使館在勤中にこの事件に遭遇し、ソ連軍侵攻の第一報を打電した現役の外交官が、1997年に自らの体験をもとに描いた小説が当時の話題をさらった。
ペンネーム春江一也の小説「プラハの春」は、その事件に翻弄された男女の壮大な恋愛小説でもあった。吾輩の主人は、この本にどっぷりはまってしまったのを今も鮮明に記憶している。
尾道人は思わぬ大胆さで、ときおり信じがたい行動力を発揮する。「プラハの春」の熱烈なファンとなった某本屋のT社長が、尾道に世界最初の「春江一也ファン倶楽部」を結成し、著者を2回も尾道に招聘したのだ。当然、吾輩の飼い主は、その会合の末席を汚すこととなる。以来、吾輩の主人にとって、プラハはまるで恋人のように、めくるめく甘い響きをもつ特別な街になってしまった。
スメタナの曲とモルダウ河、プラハ城にカレル橋、そして美しいミュシャのステンド・グラスにモーゼルのガラス製品、「プラハ」というだけで、ため息がでるほど甘美なささやきが吾輩の主人を包み込んだのだ。
ついつい話が長くなってしまった。そのプラハ城の近くで撮った猫が彼だ。彼だと断定したが、別に性別をチェックしたわけではない。どうみてもこの顔はオス顔で、見るからにプラハ城の番猫といったところだ。眉間に皺寄せて、「何だ、あの不審な奴は?」と云っているような、いないような...。