尾道の山手には面白い物件が数多く見られる。斜面という制約が、さまざまな智恵と創造力をかき立てるのだろう。
西土堂町の山沿いの路地を歩いていて、赤瀬川原平さんの研ぎすまされた感性は、足元にある物件を難無く発見した。普通なら見過ごしてしまうものだが、その嗅覚にはさすがの吾輩・路地ニャン公も驚くばかりだ。名付けて「世界一低い郵便受け」。実は、山の斜面に建つ屋敷だけに敷地が道路より低く、写真のような高さとなったのだ。それにしても郵便配達人は相当腰をかがめる必要がありそうだ。この近くには、大林宣監督の映画「ふたり」のロケ地もある。
尾道駅の北口から左に曲がり、トコトコ歩いて三軒屋町の一方通行を入っていくと、右手に急斜面を登っていく石段と路地がある。この路地の一角に、写真のような和風木造建築物が目に止まる。この建物は、1991〜2年頃、NHK総合テレビでこの奇妙建物が紹介された。この建物は今は空家になっているのだが、建物をぐるりと眺めてみると何だか妙なのである。実は一人の大工さんがコツコツと作り上げたもので、さまざまな様式が入り乱れ、おまけに1階にも2階にも玄関があるという、まさに気になる尾道風景なのである。
今から13〜4年前、吾輩は何を思ったのか遊び心で、この館に「和製ガウディ」という名を付けて「おのみちグルメマップ」(1992年発行)の表紙に載せてしまった。当然ながらこの路地坂は「バルセロナ坂」なのだ。
下の館の写真は、平成最後の31年4月頃のもの。空き家再生プロジェクトにより改修工事がされていた。
西土堂町の山沿いの路地を歩いていて、赤瀬川原平さんの研ぎすまされた感性は、足元にある物件を難無く発見した。普通なら見過ごしてしまうものだが、その嗅覚にはさすがの吾輩・路地ニャン公も驚くばかりだ。名付けて「世界一低い郵便受け」。実は、山の斜面に建つ屋敷だけに敷地が道路より低く、写真のような高さとなったのだ。それにしても郵便配達人は相当腰をかがめる必要がありそうだ。この近くには、大林宣監督の映画「ふたり」のロケ地もある。
尾道駅の北口から左に曲がり、トコトコ歩いて三軒屋町の一方通行を入っていくと、右手に急斜面を登っていく石段と路地がある。この路地の一角に、写真のような和風木造建築物が目に止まる。この建物は、1991〜2年頃、NHK総合テレビでこの奇妙建物が紹介された。この建物は今は空家になっているのだが、建物をぐるりと眺めてみると何だか妙なのである。実は一人の大工さんがコツコツと作り上げたもので、さまざまな様式が入り乱れ、おまけに1階にも2階にも玄関があるという、まさに気になる尾道風景なのである。
今から13〜4年前、吾輩は何を思ったのか遊び心で、この館に「和製ガウディ」という名を付けて「おのみちグルメマップ」(1992年発行)の表紙に載せてしまった。当然ながらこの路地坂は「バルセロナ坂」なのだ。
下の館の写真は、平成最後の31年4月頃のもの。空き家再生プロジェクトにより改修工事がされていた。