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尾道町を歩けば猫に当たるわけではないが、路地には実に個性的な柄の猫が……

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尾道の猫2/CatsinOnomichi2


尾道の猫2/CatsinOnomichi2

車両整備工場で発見!!野良猫の貴公子


備三タクシー本社(尾道市山波町3101-9)に併設されている車両整備工場の中で、野良猫がうろちょろしているのは知っていたが、初めて対面してびっくりした。
『シンプルな白と黒でコーディネートされたロンゲの装い。まっすぐ見つめるオレンジ色の瞳が印象的だ。これはタダ者ではない!!
何ともの言えぬ高貴な品位をほのかに放っている。これはそんじょそこらの野良猫とは違う。猫の貴公子として育てられる運命にあった子猫が、何の因果か不運にも路地裏に置き捨てられた。そこへ通りすがりの優しい猫が不憫に思い、吾が子のように育てあげた…。見るがいい、それを伺わせるように傍らには執事のように黒光りした毛並みの黒猫が付かず離れず居ることからも伺える。これはヨーロッパの某国王室のスキャンダルを彷彿させる出来事かも。』とは、想像たくましき吾輩・路地ニャン公の妄想だ。
と、ここまで書いて、ご紹介したい執事のような黒猫の証拠写真を撮るのを忘れてしまったことに今気付いた。

あれから1カ月は経ったような気がする。何気なくタクシーの整備工場に目をやると、偶然にも黒猫が陽あたりの路上に礼儀正しく座っているのを発見した。吾輩は大急いでiphoneを構えて、黒猫に話かけながら近づき、パチリとシャッターを押した。尾道の猫2/CatsinOnomichi2
(2020年3月19日)

何だ、何だ? 何か面白いことあるのか?


尾道の猫2/CatsinOnomichi2
朝、いちじくをコンフチュールに加工するため、『ばるGocci』のシェフに届けようと軽四で久保本通りから石屋町小路に入ろうと左折しかかったところで、面白い光景が目に飛び込んで来た。すぐさま車を止めて、大急ぎでiphoneを握り車を降りて、その方向へカメラを向けた。二匹の猫が喫茶店の入口のはめ込みガラスに顔を押し付けるようにお行儀よく並んで座り、中を覗き込んでいる!
尾道の猫2/CatsinOnomichi2
「何だ、何だ? お何か面白いことあるかな?」と思っていたら、一匹が吾輩の気配を感じたのか、フ〜ムと振り返ったが、中のことが気になって吾輩の存在を無視し、再び顔をガラスにぴったりつけて覗き込んだ。
その後、店のドアが開き、お店の人が持って出てきたのは....二匹の野良猫のための朝飯だった。そして、写真をよく見ると、二匹の猫の右手には、店内から外に向けて何かをアピールしたメッセージ”酵素玄米カフ”という文字。その下には猫のイラストに並んでOPとある。このOPとは何か?『オプションで猫をつけます?!』ではないと思うが...。 この界隈には、猫の地域ケアシステムが充実しているようで、必ず何匹かの猫を見かける。(2020年10月19日)

今度は2匹から4匹、コロナ禍でも、互いを信頼し寄り添う猫。


吾輩の主人の報告によれば、『小雨の降る中、車のエンジンをかけ、お得意先(尾道駅から2〜3km西)の駐車場を出て4〜5m走らせたところ、左側の家屋の前で何やら黒っぽい毛の塊らしきものが目に留まった。車を止めて、よく観ると猫の塊だとわかり、急いで車窓からiphoneのカメラを向けて、パチリ。尾道の猫2/CatsinOnomichi2

この写真をみると、どうやら猫の家族が防寒のために群がっていることがわかった。その数、4匹くらい、母猫と子猫3匹と吾輩はみた。この猫たちは、日頃は外に居て自由奔放気ままな日常を楽しみ、水と食物だけはこの家屋の主に依頼するという自由契約(いわゆる半野良)の家猫なのだろうか。そんなことを想像しながら、吾輩はその場を走り去った。
しばらく走って、吾輩はふと今朝のテレビの国際ニュースで、トルコの猫事情が放映されていたのを思い出した。
それによると、イスラム教の開祖ムハンマドは大変猫好きで、そのためイスラム教徒は、猫を「神聖な生き物」として、家に閉じ込めないであちこち自由に動けるようにしているらしい。そんなわけで猫たちには、食物を住民が準備する地域ケアシステムが確立され、どこに居ようと食物の心配は今年の1〜2月まで要らなかった。
ところが、今年になってCOVID-19(新型コロナウイルス)騒動で、地域ケアシステムに異変が起こり、猫も多大のダメージを受けたようだ。人々は感染拡大を防ぐため家に閉じこもり、あろうことか猫に食物を与えることを忘れてしまった。その結果、瘦せ細った猫たちが街を歩く姿をよく見るようになったという。
そんな状況を知ったトルコの大臣がTwitter(?)で猫の窮状を訴えたという。そのニュースがリツイートされ、食物や水を猫に与ことを忘れていた人々の心に届き、猫族はホッとしているらしい。』
それにしても、日本で大臣が自らtwitterで呟くのを聴いたことあるかなぁ。(2020年11月2日)

謝恩セールのPOPを生かす看板猫

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いつ頃、撮った猫か思い出せない。PCのデスクトップの片隅のホルダーの抽斗の奥にデータを放置していた。今から遡って20年は経っているだろう。そんなわけで、何とか脳細胞の活動が正常な内に、あらゆる記憶の抽斗(ひきだし)を開けっぴろげ、回顧しながら、吾輩お得意の想像を巡らせ、解説を書くとしよう。

[回顧録]


その昔、路地ニャン公の飼い主である吾輩が、尾道の商店街を歩いていたら、突然、写真のような異様な塊が目に飛び込んできた。初めは頭が見えず、塊だけが印象的だったが、よ〜く見ると、どうやらこの塊には、頭と尻尾がある。猫だと判って、笑ってしまった。
ご覧の通り、猫がベタ〜と座っているガラスケースの中には、櫛のような小財布にも見える小物がいっぱい並べてある。記憶によれば、このお店は毛糸店だと確信していたが、それは吾輩の希望的観測で、勝手にでっちあげた記憶の賜物かも知れぬ。それにしても、こんなにPOPを引き立てる看板猫は見たことがない。
吾輩の第一印象は、毛糸の塊のような猫だと思ったが、待てよ、これはお祭りのときによく出る綿菓子風ニャン公だね。
この猫、『目を細め、遠き古き良き時代の思い出に浸っていると、何と、いつの間にか、綿菓子風の毛がはえてきた!!』と想像するが、どうだろうか。
それにしても、綿菓子風の猫曰く、「店の主人に危うく値札を付けられそうで、何とか難を逃れましたが、売られては困ります。 看板に偽りなし、どうぞ謝恩セールで毛を触らせます...。」と、言ったとか、言わなかったとか。

使用禁止の土地に居座る猫

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近頃、尾道ではあちこちで私設の駐車場が誕生している。空き家が倒され駐車場がどんどんできて、文化的価値のある尾道の日常遺産『路地』がどんどんなくなっていく。『路地』がなくなると猫の居場所もなくなっていく。その結果、猫が安心して住めない町となり、人情味ある非日常的空間もなっていく。
尾道町の歴史地区(中心市街地)は空洞化し、地価も下がり、場所によっては不動産売買もままならぬところもあると聞く。久保2丁目の本通りに面した元ハナトモータースの建物が倒され、とうとう下江理容室の建物だけが左右の駐車場に囲まれ、ポツンと残った。
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吾輩は、この町から姿を消す『路地』を写真に収めようとスマホを構えていると、その奥の方に猫が一匹ちょこんと座っている。
路地撮影を一旦取りやめて、猫にこっちにおいでと声をかけたが、猫のこと、人の指図には応じない。吾輩の顔を見ながら、ゴロンと横になったかと思うと、くるりと体を回転させ「どうだい?」と得意満面に吾輩を見ている。ハ、ハァ〜『私有地につき、無断使用禁止』の看板を嘲るように、『そんな看板なんか、読めないもん!』と、吾輩にアピールしたようだ。
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